老犬で一番考えなければならない重要項目に「食事」が有ります。
人間と同じく、老化すると代謝が悪くなって、
エネルギーを上手くコントロールできなくなるからです。
今までと同じ食事では、肥満になってしまいます。
足腰が弱くなってくる老犬は、食事に注意しないと、
肥満で関節に負担がかかり、歩行困難になったりします。
また、脂質の質や量も重要で、腎臓や心臓にも負担がかかります。
老犬で体が悪くなると、医療費も高額になってきます。
シニア犬の仲間入りする7歳頃から、
シニア食に切り替えて行きましょう。
老犬(シニア犬)の理想的な食事
まず、老犬の食事を考える上で、カロリー量を知ることは重要です。
適正体重を知る事で、理想的な食事を与える事が可能になります。
与える水の量も重要です。
栄養と適正カロリーが老犬にとっての長生きの秘訣です。
栄養の摂取構成は、人間と違います。
タンパク質を中心とした、食事構成になります。
犬は、筋肉の維持が必要ですので、
植物のタンパク質より動物タンパク質が理想的です。
動物タンパク質を中心とした、栄養バランスの取れたご飯を与えて行きましょう。
老犬用のドッグフードは、メーカーによって様々ですが、
どうしても水分量や添加物が気になります。
ドッグフードは水分量が少ないですから、
別に水分を与えてやらなければなりません。
しかし、別途水分を与えるとなると、飲み過ぎたりしますので注意が必要です。
手作りのご飯だと、元々水分がご飯に含まれている為に、
程よい水分が補給されますので良いと思います。
犬の適正体重とカロリー摂取目安
老犬になると、若い犬の頃と違って、
約20%もエネルギーの消費量が違いますので、
下記のカロリー算出計算をして、愛犬のご飯を考えます。
一日の必要カロリーは計算で算出できます
RER(安静時のカロリー)とDER(1日の必要な要求量)
を足した数字が1日の必要量となります。
こちら→カロリー計算 別のサイトに飛びます。
※リンク切れの場合の計算方法。
安静時エネルギー必要量(RER)=70×(適正体重kg)の0.75乗
詳しくは下方。
適正体重とは
犬の適正体重は1頭、1頭違います。
目安になる体重はインターネットでも見つける事ができますが、
獣医師に見てもらって正確な適正体重を教えてもらうと間違いないです。
こちらでチョイスした犬種別適正体重(単位kg)
犬種 | オス | メス |
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク | 約10 | 約10 |
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル | 5〜8 | 5〜8 |
ゴールデン・レトリバー | 29〜34 | 25〜30 |
コリー | 27〜34 | 23〜24 |
シー・ズー | 4〜8 | 4〜8 |
柴犬 | 8〜10 | 8〜10 |
ジャック・ラッセル・テリア | 5〜8 | 5〜8 |
スタンダード・シュナウザー | 12〜18 | 10〜15 |
スタンダード・ダックスフンド | 9〜12 | 9〜12 |
スタンダード・プードル | 約25 | 約25 |
ダルメシアン | 22〜29 | 22〜25 |
チワワ | 約2.7 | 約2.7 |
トイ・プードル | 約3 | 約3 |
日本テリア | 約5 | 約5 |
パグ | 6〜9 | 6〜9 |
パピヨン | 4〜6 | 4〜6 |
ビーグル | 8〜14 | 8〜14 |
ビション・フリーぜ | 約6 | 約6 |
ブル・テリア | 約20 | 約20 |
ミニチュア・ダックスフンド | 約4.5 | 約4.5 |
フレンチ・ブルドッグ | 8〜14 | 8〜14 |
計算例
愛犬の適正体重が7キロの場合の計算方法。
7×7×7=√√×70=301cal
となります。
電卓でこの通りに打ち込んで行きます。
出てきた数字が安静時の必要カロリーです。
次に、要求量(DER)を計算します。(安静時以外の消費カロリー)
下表から当てはまる数字を選びます。
去勢・避妊をしている | 1.6 |
去勢・避妊をしていない | 1.8 |
やや肥満 | 1.2~1.4 |
減量をしたい | 1.0 |
妊娠期(前半42日間) | 1.8 |
妊娠期(後半21日間) | 3 |
授乳期の母犬 | 4~8 |
離乳期~4カ月の犬 | 4 |
4カ月~成犬 | 2 |
老齢(7歳〜) | 1.4 |
軽い運動・労働をする犬 | 2 |
中程度の運動・労働する犬 | 3 |
激しい運動・重労働する犬 | 4~8 |
愛犬の状態の数字が解ったら。
先ほど出した、RER(安静時カロリー)を掛けます。
老犬は1.4ですから
1.4×301=421カロリー
となります。
これで、愛犬の1日の必要カロリーが算出できました!
これを、目安に食事を作って行きます。
手作りの食材例
手作りご飯は、大変そうなイメージが有りますが、
人間が食べるご飯の残り物で作れば、財布にも優しいですし、
安心で安全なご飯を作る事ができます。
少し手間がかかるだけです。
愛犬のご飯なら少しの手間も大丈夫ですよね。
先程も触れましたが、動物タンパク質を中心に考えます。
豚肉と鶏肉
もっとも良いのが、栄養バランスを考えて豚の細切れや、
スライスしたもの、ささみのボイルしたもの(カロリーオフ)が良いと思います。
100g当たり、70キロカロリー
100g当たり、114キロカロリー
新鮮な肉であれば、生でも大丈夫です。
ただし、豚肉だけは、加熱処理が必要です。
豚肉も鶏肉も菌はいます。
犬は人間に比べて食べてから、排出するまでの時間が短い為、
菌が悪さをする前に排出される為、あまり問題にはなりません。
本来犬は生肉を食べていたのです。
犬の健康には、新鮮な生肉が一番良いですよ。
野菜類
- キュウリ
- トマト
- ブロッコリー
- じゃがいも
- レタス
- キャベツ
- 人参
食べてはいけないもの
- 玉ねぎ
- ねぎ
- にら
- にんにく
- アボガド
上手に組み合わせて、愛犬に与えましょう。
ここまで、読んでくださりありがとうございました。