私の住む地域の近くに、カササギ別名(カチガラス)という鳥がいるんです。
九州北部在住の方はよく知っていますが、全国的にはあまり知られていない様です。
白と黒のツートンカラーで、可愛らしい鳥さんです。
羽を広げると羽の端が白色になっていて、飛ぶところを見ると美しい鳥さんです。

出典:鳥栖市公式ホームページ
この鳥さん、変わった鳴き声をするんですね。
よく表現されてるのが「カチカチ」という鳴き声です。
実際に聞いてみると、私的にはそうは聞こえないです。
私の耳がおかしいのかも知れません。
実際に音を流したいのですが、中々難しいです。
知らない人も多いと思いますので、この鳥さんの紹介をしますね。
カチガラスは他の国から移入された鳥さん
カチガラスは遥か昔に飛鳥時代に移入されたと残っている様ですが、
特定が出来ない為に、確実な記録が残されいる17世紀に朝鮮半島から、
持ってこられたとされている様です。
その根拠が豊臣秀吉の朝鮮出兵の時に持ち込まれたという説が残っている様ですが、
これも確実な確証がない為、伝説の1つになっている様です。
実際に佐賀周辺の呼び名も様々で、
「カチガラス」「シャチガラス」「シチャガラス」「キシャガラス」
「コーライガラス」「コーゲガラス」などと呼ばれている様です。
私は、昔からカチガラスと聞いているのですが、こんなに沢山の呼び名があるとは、
今回調べるまで知りませんでした。
ツバメの様に海を渡って渡り鳥の様に渡って来たのかなと思っていましたが、
この鳥さん長距離飛べる様な体力も速さも持っていない事から、
渡って来たと考えるには無理がある様です。
カチガラスは日本固有の鳥と思っていたのですが、
調べて見ると意外や意外海外の鳥さんだったのです。
カチガラスの生息地
佐賀平野の狭い範囲に生息しています。
隣の福岡県や熊本県・長崎県でカチガラスを私自身見たことがありません。
ただ、隣接している福岡県の筑後地方には、一部生息しています。
佐賀県を象徴する鳥に認定されている様ですから、やはり特定の地域でしか生きていけないのでしょう。
もしくは、狭い範囲で活動する性格を持っているのでしょうね。
カチガラスは世界で見ると意外と生息域は広いのです。下記参照
海外では、イギリス、ヨーロッパ全域、ロシア平原、中央アジア、モンゴルアムール地方、ウスリー地方、朝鮮半島、ベトナム、北アメリカ西部に生息しており、北半球では決して珍しい鳥ではありません。ところが日本では、田んぼとクリークが広がる平野、つまり佐賀、福岡、熊本、長崎にまたがる有明海周辺地域に集中して生息しています。
出典:佐賀県
昔、カチガラスの被害が大きくなりニュースになった事を覚えています。
繁殖をする時に作る巣作りですが、これが変わった所に巣を作るのです。
電柱の天辺に作るのです。
しかも、結構これが大きくて、目立つのですね。
巣を作るだけなら問題はないのですが、巣の材料がまずいのです。
針金を巣の材料に一部使っているのです。
巣が頑丈に出来るからでしょうか?
なぜか、針金を好んで巣作りをするのです。
これが、電線に触れるものですから、ショートして停電が起こり被害が出るのです。
九州電力さんも佐賀を象徴する鳥さんですから慎重に作業をしているのですが、
現在は、巣を撤去する方向に回っている為、カチガラスが電柱に巣を作ると直ぐに撤去という、繰り返しをしています。
この様な画像の様に巣を作るのです。
もろ、ショートしそうですよね。
危険マックスが伝わって来ます。
非常に危険で、停電の原因になっている事から、いの一番に撤去をするそうです。
佐賀県や九州電力の公式ホームページなどで、注意の呼びかけ告知をしています。
繁殖の時期が、毎年3月〜6月と言う事もあり、正に今の時期、繁殖真っ只中です。
カチガラスは天然記念物
この鳥さん、国の天然記念物に指定されています。
大正12年3月7日に指定され、今に至っています。
この事で、九州電力さんや県も下手に撤去することは出来ず。
大変苦労されていると聞きます。
ひたすら、電柱に巣を作ると、個体に害が出ない様、慎重に撤去するそうですが、
大変です。
しかも、針金で出来たハンガーがお好みですから、
繁殖期になると、ハンガーを持ち去る事件が多発します。
佐賀県民の方も大変です。
洗濯物を干そうと思っても、針金で出来たハンガーを使っている場合は、
干そうとする時にハンガーが無いと言う事が起こりますので、迷惑な話です。
しかし、個人で駆除したり、捕まえたりすると罰せられますから、
手が出せない、泣き寝入りと言う事になります。
以下佐賀県より抜粋
カササギが生息する地域は、大正12年3月7日、生息地を定めた国の天然記念物に指定されています。カササギ生息地に定められている地域は、佐賀県内の16市町、福岡県の筑後地方の市町村です。
佐賀県内で生息地に定められているのは、佐賀市、鳥栖市、多久市、武雄市、鹿島市、小城市、嬉野市、神埼市、吉野ヶ里町、基山町、みやき町、上峰町、大町町、江北町、白石町、太良町です。
- 指定地内のカササギを捕獲したり、傷つけたりする行為は文化財保護法により固く禁じられています。
- 指定地内での停電事故防止などのために、止むを得ずカササギの巣を取り除かなければならない場合は、文化財保護法に基づく許可が必要です。
- 唐津市や伊万里市などの指定地外であっても、カササギは鳥獣保護法によって守られています。
- 放置された針金などの金属ゴミはカササギの巣材となり、停電事故のもとになりますので、環境美化に心がけてください。
この様にしっかりと定められています。
カチガラスの可哀想な現状
最近、カチガラスの数が減った様な気がします。
昔は、生息地域の周辺を通ると必ずカチガラスを見かけていましたが、最近はめっきり見かけなくなりました。
何故ならば、電柱を中心に巣を作ってるからでは無いかと思うのです。
繁殖期に電柱に沢山の巣を作る為、作っては剥がされ、作っては剥がされると言う繰り返しだからです。
カチガラスの数が減るのも最もです。
電柱にしか巣を作らないと言う訳ではありませんが、明らかに減っているのです。
周辺の木に作っても、天敵から卵や雛が、食べられているでは無いかと思うのです。
佐賀県の象徴の鳥にもなっているのですから、カチガラス用の電柱に似せた物を作り、繁殖を補助する様にしたら良いと思います。
天然記念物ですから、考えても良いのでは無いでしょうか?
だって電柱に巣を作る事が多いのですから、電柱に似せたカチガラスの巣を提供したら良いのでは?っと思ってしまいます。
予算を取って欲しいですね。
最後に
なぜ、この記事を書いたのかと言いますと、カチガラスの数が昔と比べ明らかに減っていると思ったからです。
この鳥さん、羽を広げると美しいと言うのも有りますが、福を呼ぶ鳥とも言われているからです。
佐賀県でも色々と施作をしている様ですが、カチガラスの数が減っているのは明らか。
もしかして、繁殖を調整しているのでは?と思うほど減っています。
昔の様に、生息する周辺を通ったらカチガラスが沢山観察できる様な景観をもう一度見てみたいです。
もし、まだ見た事がないと言う方は、上記の生息域に足を運んで見て下さい。
美しく空を飛んでいる姿や愛らしい姿が見えると思います。
ここまで、読んで下さり有難う御座いました。