日本にエキノコックスの報告が有るのは珍しい事ではないでしょうか?
私はてっきり、日本からこの寄生虫は絶滅したと思っていましたが、
まだ居たんですね、全く不気味です。
日本では、北海道などで毎年症例の報告が有る様で、
元々は北方の島から、移って来たようです。
日本では、流氷などで移動して礼文島が最初。
以下愛知県様から引用です。
平成26年4月4日付けで1例(捕獲場所:阿久比町)、平成30年3月27日付けで3例(捕獲場所:阿久比町、南知多町、及び知多市)、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」に基づき犬の獣医師によるエキノコックス症を診断した旨の届出がありました。
引用元愛知県
平成26年にも、報告が上がって居たんです。
この時に、もちろん医学的に処理されていたんでしょうが、
その地域ではエキノコックスの蔓延が考えられます。
今まで、表は出ずに野犬やその他の動物に感染して居たのでしょう。
潜伏期間が長いので、気づかずにいた場合怖い話です。
全数報告対象(4類感染症)ですから、お医者様は必ず国に報告しなけらばならない、
深刻な感染症です。
人にもうつる怖い感染症
このエキノコックス、人に移り深刻な病を発症させる様です。
感染経路としては、キツネや野犬などの糞便が水に混ざり、
それを誤って飲んだりした時に感染するとの事。
虫の種類としては、多包条虫と言うらしいですが、気持ち持ち悪いですね。
図の様な感染経路で感染↓
感染した症状
肝臓や肺臓、腎臓・脳などで包虫が育って、深刻な病状を発症させる怖い虫です。
潜伏期間はなんと10年!
ゆっくりと進む様です。
感染すると、エキノコックスが嚢胞などを形成し、
大きくなると、腹痛や炎症を起こし肝臓が大きくなるなどで異常が認められるとの事。
その後肝硬変などに移行して、末期の場合には手の施しようがないと言う事です。
恐ろしいです。
虫卵が血流やリンパの流れに乗って、至る所に定着する様です。
滅多に発症しない理由として、口から虫卵を摂取しない限り、
発症することはないらしいので、好き好んで汚泥や汚水を口に含む人はまず居ないでしょう。
サバイバーなどが好きで、山や草原などでワイルドな生活が好きっと言う方は注意が必要かも知れません。
今は、居ないと思いますが、子供の頃暑くなると近くの川で泳いでいて、
川の水が冷たかったので気持ち良かったのですが、
誤ってよくゴクゴク川の水を飲んでいた記憶があります。
私の様な子供は危険ですから、注意が必要ですね。
今現在春なのでこれから先、レジャーでキャンプや登山をする方は注意が必要。
予防方法は唯一、自然の川、山の湧き水などを飲まないと言うことです。
汚い水を飲むのはやめておいたほうが良い様です。
治療方法
外科的手術しか、無い様です。
エキノコックスの成虫の大きさは1.2∼4.5mmと非常に小さいです。
小さいと言っても目に見えるギリギリの大きさので、
お医者様も大変です。
虫の侵攻虫は、手術でも困難な事が有ると言う事なので、
なによりもこの虫を体内に入れないと言う事が予防の最善です。
ペットはどうなのでしょうか?
ペットはもちろん、動物病院で治療する事になりますが。
症状としては、全くの無症状と言う事なんですね。
あまりにも多くの、エキノコックスがいる場合は、
下痢などの症状を起こす様です。
普段から気をつけていると発見できそうです。
治療方法は、ペットに虫下し的な薬を処方すれば完治する様です。
人間に比べ治療は簡単ですね。
人間の側に深刻な害を与えるエキノコックス。
現在、エキノコックスが発見された地域でペットを買っている方は、
要注意ですね。
知らないうちに、ペットから感染していたと無いようにして頂きたいと思います。
心配な方は、ペットを連れて動物病院で検査をすると安心です。
まとめ
確か、手塚治虫氏(故)のブラックジャックの漫画で見たことがあります。
多分、種類が違うのか漫画ではもっと大きかった様な記憶があります。
ブラックジャックがオーストラリア出張で、自分自身に感染し、
原野で自ら手術しエキノコックスを取り出すシーンが脳裏に刻まれていて、
何か、大変な感染症で怖いと思っていました。
それが、最近ニュースになって詳しく見てみると、
このエキノコックスは大変恐ろしい寄生虫だと判りました。
しかも、日本での出来事です。
いつ何時、ペットから感染するかわからないですし、
しかも、人間に移っても潜伏期間が10年も有ると言うことですから、
知らないうちに感染し、突然腹痛や痙攣を起こす訳ですから、
たまったものじゃありません。
日頃から、ペットの健康診断が重要ですね。
早期発見すれば、ペットにも、もちろん良いですし、
人間にも感染予防・早期発見になります。
感染が確認された地域の方々は、ペットの健康診断に行きましょう!
ここまで読んでくださり有難う御座いました。