狂犬病予防接種・混合ワクチン二つが、現在日本で主流の予防接種になっています。
年に一回(4月の更新時期)の狂犬病の予防接種。
これは義務付けですから、あなたのペットも毎年受けてるかと思います。
ドッグランやペットの宿泊施設などを利用するときは、証明が必要な場合が多いので、
狂犬病の予防接種は必須と言えるでしょう。
もう一つは、混合ワクチンです。
混合ワクチンの種類を見てみると、
2種類から9種類のワクチンがあります。
これを、接種して病気の予防につなげるのです。
単体での接種も可能ですが、混合の方が、料金が安いため混合を接種する方が主流になっています。
そもそも、なぜワクチンを打たなければならないのでしょう?
生まれたての赤ちゃんは、人間もそうですが、病気に対する免疫(抗体)を持たずに生まれてきます。
どこで、抗体を接種するかといえば、母乳から接種します。
しかし、困った事が発生します。
母親からもらった抗体は、残存期間がそれぞれの子犬、犬種によっても様々で、
特定できません。
そこで、抗体が切れた事を見計らって、新たな抗体を接種しなければなりません。
あまり、早く接種すると、残存している抗体が、新しく入ってきた抗体をはねのけ、
新たに接種した抗体が、接種していない事と同じになるのです。(意味がない)
そこで、抗体が切れる期間を見極めて、期間を定めています。
第一回 生後42〜60日に接種。
第二回 生後90日に接種。
早く抗体が切れた場合と、まだ残存している事を踏まえています。
ワクチンの種類には、
- 生ワクチン
- 不活化ワクチン
があり、免疫力の強さが違います。
通常は、狂犬病の予防接種には不活化ワクチンを
それ以外のワクチンは生ワクチンを使うようです。
生ワクチンは、生きたウィルスを体内へ注入します。
生きたウィルスですから、当然強力な免疫力を発揮します。
不活化ワクチンは、死んでいるウィルスを体内へ注入し、ウィルスの増殖はありませんから、
免疫力は生ワクチンに比べ、弱く、持続性も良くありません。
混合ワクチンは
2種類混合ワクチン
犬ジステンバーと犬パルボウィルス感染症ワクチン。
5種混合ワクチン
犬ジステンバーと犬パルボウィルスに加え、
犬伝染性肝炎と犬伝染性喉頭気管炎、犬パラインフルエンザのワクチン。
8種混合ワクチン
犬ジステンバーと犬パルボウィルス、
犬伝染性肝炎と犬伝染性喉頭気管炎、犬パラインフルエンザ、
犬コロナウィルスと犬レプトスピラ感染症2種のワクチン。
9種混合ワクチンとして、犬レプトスピラ感染症3種もあります。
代表的なワクチン
【2種混合ワクチン】
犬ジステンパー、犬パルボウイルス【3種混合ワクチン】
犬ジステンバー、犬アデノウイルス2型感染症、犬パラインフルエンザウイルス
または
犬ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症【5種混合ワクチン】
犬ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症、犬パラインフルエンザウイルス、犬パルボウイルス【6種混合ワクチン】
犬ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症、犬パラインフルエンザウイルス、犬パルボウイルス、犬コロナウイルス感染症【7種混合ワクチン】
犬ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症、犬パラインフルエンザウイルス、犬パルボウイルス、犬レプトスピラ病(2種類)【8種混合ワクチン】
ワクチンを製造する会社によって7種+レプトのもの、7種+犬コロナウイルス感染症のもの、5種+犬レプトスピラ病(3種類)のものがあります。【9種混合ワクチン】
犬ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症、犬パラインフルエンザウイルス、犬パルボウイルス、犬コロナウイルス感染症、犬レプトスピラ病(3種類)
副作用について
子犬は、特に気をつけなければなりません。
免疫力も当然弱く、体力もありませんから、ワクチンを多く打つとアレルギーショックや食欲不振、
注射を打ったところが腫れたり、心不全や癌になる事があるようです。
成犬でも、メスの妊娠時や、癌治療をしている犬には、
通常ワクチン接種は、緊急な事例を除き打ちません。
ウィルスは強力な毒ですから、ワクチンとしてのメリットも大きいですが、デメリットも多く、
獣医師と良く相談しながら、接種をされる事をオススメします。
あなたのワンチャンを良く知っている、獣医師だと安心ですから、
良い動物病院を見つけ、かかりつけとして決めた病院がいいですね。
また、地域によっても、ワクチンの種類が違う時もあります。
レプトスピラという細菌が多くあるかないかです。
この、レプトスピラ細菌は、ネズミにいる細菌です。
寒い地域は、レプトスピラは、ほとんど発生しないので、ワクチンの7種以降の
ワクチンは接種しなくても良い場合が多いですが、
暖かい地域の方は、ネズミが多く繁殖していて、レプトスピラ細菌も多いので、
8種混合ワクチン以上が良いでしょう。
ご注意していただきたいのが、副作用です。
7種混合ワクチン以上を接種すると、ワンチャンによっては、
相当な確率で、具合が悪くなる場合が多いので、必ず獣医師と綿密に相談してから
接種するよう心がけてください。